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最近、テレビで立て続けに、
通信に書いたばかりの内容に関連する番組を見ました。
まず、NHKの「あさイチ」で放送された、
「運動や食事に節約まで! 自分を変えるための『習慣化スキル』」。
脳科学者の枝川義邦さんが、
「『目標を低く設定する』ことが大事」と話しておられました。
「目標を決めるより、最低ラインを決める」と書きましたが、
ニュアンスは少し違うものの、共通する部分があると思います。
枝川さんは、次のように話されました。
「習慣化には、ゲームのような要素がすごく重要なんです。
ゲームって、最初は自分はすごく弱いんですね。
ですから、
弱い敵(=低い目標)を探してどんどん倒していって
経験値を積んでいく。
だんだん自分が強くなってくると、
強い敵を倒せるようになってきて、
徐々に徐々に強くなってくると、
ラストに出てくる『ラスボス(=高い目標)』のような、
最初はとてもかなわないような強い敵を、
いつのまにか倒せるようになっているんですね。
これが、理想的な習慣化の流れです。
徐々に徐々に高くしていく。
最初は低い方がいいですね」
運動も勉強も、
習慣化することで力になります。
そのためには、
いきなり高い目標を立てない方がいいということですね。
習慣化を始めた頃というのは、
脳はいつも「やめる理由」を探しているそうです。
目標がいきなり高いと、
「今日は仕事が忙しいから」などと、
脳が「やめる理由」を探してしまうので、
「これならもう余裕でできる」とか
「こんなのはもう目標と言えないんじゃないの?」
というぐらいの低い目標から、
ちょっとずつハードルを高くしていく、
というステップを踏むのがいいとのこと。
この「低い目標」というのが、
私の言う「最低ライン」とほぼ同じです。
そうすれば、
脳は「やめる理由」を探さずに済みますね。
「らくだ」のプリントで、
まず簡単なところから、
そして1日1枚から始めるのも、
これとつながります。
しんどくなったら、
「最低1行」「最低1問」というふうに、
完璧を目指さずにやる、というのも、同じかもしれません。
運動が大の苦手な私でもウォーキングなどの運動を続けられているのは、
「最低ライン」を決めてやっていることで、
脳が「やめる理由」を探していないからなのでしょう。
TBS系の「健康カプセル! ゲンキの時間」という番組では、
「生活をちょっと変えるだけ! 無理なくやせるダイエット」という内容で、
同様のことが語られました。
「目標を立てることが、そもそもの失敗の始まり」で、
「目標を立てると、効果が大きい方法を選びがち。
すると、ストレスで挫折する可能性が高くなり、
リバウンドの原因になる」
というのです。
そして、なかやまきんに君が、
「世界一!? 楽で長続きする筋トレ」を紹介していました。
それは、「世界一!? 楽なスクワット」。
足は肩幅、胸を張る、軽くひざ曲げ、これだけの浅いスクワットで、
まずは10回1セットからスタートします。
きんに君は、
「これを運動の入り口としてもらって、まずは継続ですね。
例えば、
一日10回でも、1ヶ月やれば300回、
1年経ったら3650回じゃないですか。
0と比べると全然違う。
今みたいに、やってみて楽だったら、
自ら、20回30回と増やしていけるじゃないですか。
僕はそれを『筋肉の扉』と呼んでるんです。
『筋肉の扉』は、
人から言われて開くのではなくて、
自らの筋肉で開くということです」
と言っていましたが、これはとても大事なことだと思います。
「0」と「10」や「1」では全く違うし、
「0.1」でも「0.001」でも積み重ねれば少しずつ増えていきます。
でも、
「0」はいつまでたっても「0」なのです。
また、
「人から言われて」ではなく「自ら」というのも大事ですね。
楽なところから始めるからこそ、
自分から「もう少しやってみよう」という気になるわけです。
プリントも同じで、
1問ずつや1行ずつでも、全くやらないよりはずっといいし、
少しずつでもやれば慣れてきて自信もつき、
生徒さん自ら量を増やしていくのです。
ウォーキングなどでは、雨の時できなかったりもします。
「あさイチ」では、そういう時は、
「歩くというのは、
体を動かして軽い運動をするのが目的。
同じ目的であれば、
家の中で体を動かすゲームや階段を上り下りするとか、
その程度でも目的が達成できる。
極端な話、着替えて玄関まで行って靴を履く。
そのあと、
散歩しているのをイメージする。
それだけでも十分、習慣化のサイクルを続ける力になる」
「どうしても行動できない時は、
『できない理由』を口に出す。
習慣化の途中というのは、
まだ習慣化されていないので、
脳が『逃げ出したい』と考えやすい。
だから、できない時は、
『今日はいつもじゃなくて特別な日なんだ』
というふうに意識できるといい。
『今日は雨なので仕方なく休んでます』とか、
『家でゲームやトレーニングをしてる』とか、
あえて口に出すと、脳が納得しやすい」
というのが「習慣化のコツ」とのこと。
できない時の「最低ライン」を階段の昇り降りにしたり、
「今日はしない」と決めたりするのと同じですね。
27年間「スペースわん」を続けてきて、
やれなかったり、少ししかできなかったり、
お休みしたりすることがあっても、
投げ出さずにプリントをやり続けてきた生徒さんたちの力は
すごいと痛感しています。
「できない自分」も受け入れて、
「じゃあ、どうする?」を自分で考え、
カベを自分で乗り越えていく、
そういう練習を、
プリントを通してやっているのだなあと思うのです。
実は、以前にも似た内容を、
通信第34号(「小さな習慣」が積み重なったら)に書いていますので、
そちらもご覧ください(ホームページの「通信バックナンバー」からどうぞ)。