「教室の風景」は、
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「将棋」というものに全く無知な私ですが、
そんな私でも
「藤井聡太四段」とか「ひふみん(加藤一二三さん)」というお名前を
耳にする機会が多くなった今日このごろ(^^)
その藤井聡太さんが、
幼稚園で「モンテッソーリ教育」を受けていたと知り、
20年前のことを懐かしく思い出しました。
「スペースわん」を始めて3年目ぐらいの頃です。
「モンテッソーリ教育」を行っている幼児クラブで、
週1回研修させてもらっていました。
「らくだメソッド」を使った塾をされている方が、
「モンテッソーリ」の幼児クラブを主宰されていたご縁からです。
当時、「らくだ」関係の講演会や講座でご一緒する機会が多く、
いろいろとお世話になっていて、
「研修させてもらえませんか」と頼み込んだ記憶があります。
開塾する前13年間、高校の教師だった私は、
幼児さんや小学生といった小さな子どもさんのことを専門的に学んで来ていません。
なので、「幼児さんのことを学びたい」と思ったのです。
その時に、
「モンテッソーリ教育」に実際に触れる経験をさせていただきました。
考え方の根本は、本のタイトルにもなっている、
「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」(相良敦子著)です。
子どもが大人に求めている手伝いは、
「自分一人でできるようになる」ことへの配慮だということなのです。
すでに「モンテッソーリ」の幼児クラブを主宰されていたその方が、
「らくだ」の塾も始められたのは、
「らくだ」に「モンテッソーリ」との共通点を見出されたからのようでした。
「モンテッソーリ教育」を受けた幼児さんが、
小学校以降も引き続きその教育方針で学べる場は少ない、
そう思っておられたその方が、
「らくだ」の塾を始められるのは必然だったのかもしれません。
「モンテッソーリ教育」については、
先ほどの「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」や、
月刊「クーヨン」でも何度か特集されていますので、
それらをお読みいただければと思います。
「スペースわん」には、
相良さんの「幼児期には2度チャンスがある〜復活する子どもたち」を置いています。
この本には、こう書かれています。
「私がこの本で最終的に強調したいのは、
幼児期から、自分で選び、自分で考えて実行し、自分で責任をとる教育についてです。
そして、モンテッソーリ教育こそ、
『自分で選び、自分で考えて実行し、やり遂げ、責任をとる』
という一点を中核として織りなされる教育なのです」(太字:永田)
20年前の研修時の記憶はもうあいまいですが、
子どもたちは、自分で教具を選んで、それぞれ自分のペースで、
納得いくまで「おしごと」をしていました。
「自分でやろうとする子どもの邪魔をしない」
「大人が先回りしない」
「自分で選び、自分でやってみる、それで失敗するのも学び」
「子どもが納得いくまでくり返し学ぶ」
「それぞれのペースを大事にする」
「異年齢の子どもたちがいる場で学ぶ」、
そういった点が、
「らくだ」と「モンテッソーリ」の考え方の共通点ではないかと思っています。
「モンテッソーリ教育」は、
マリア・モンテッソーリが、
知的障害児や貧困層の子どもたちを対象にして完成させた教育法だそうです。
高校教員生活13年+「スペースわん」の22年、計35年間、
いろんな生徒さんたちに出会ってきました。
当然、「障害」を抱えた生徒さんもおられます。
「障害」と言ってもさまざまですし、
「障害」かどうかの線引きもあいまいなケースは多々あります。
幸い、「らくだ」は、
「障害」のあるなしに関係なく、それぞれのペースで学べるので、
「障害」にこだわることなく、
あくまでも一人ひとりをよく見るということを重要視して関わってきました。
学年関係なしで学べるので、
いわゆる 「発達の遅れ」が学びの妨げになることもありません。
ただ、親御さんとしては、我が子の「発達」については気になるかと思います。
「何歳(何年生)になったら○○ができる」というふうに、
年齢や学年に結びつけることが、
親御さんを不安にさせてしまうように思います。
「今何歳(何年生)だから、これができないといけない」ということにとらわれるよりも、
「今これができないのは、その前の段階が不十分なのだ」と考えた方がいいと、
ずっと思っていました。
「発達の遅れ」というのは、
同年齢・同学年と比較するから出てくることであって、
その子自身を見る限り、「遅れ」ではなく、
「その子の発達のペース」のはずなのです。
先日、
子育てサロン「発達のミカタ〜言語聴覚士のことばの発達講座〜」に参加しました。
主催のNPO法人オルケスタさんとは、不思議なご縁で出会ったのですが、
それは またブログ等で(^^)
発達のお話を、
できるだけ月齢や年齢と結びつけないで話されていたことに、共感しました。
主に、言葉やコミュニケーションの発達のお話で、
中川信子さんの「ことばのビルディング」のお話から始まりました。
「『ことばが言える』能力は、このビルで言うと、最上階です。
下の階(脳)の働きが整った上で発揮できます。
ビルを建てる時、最初に最上階を作ることはありません。
まず土を深く掘り、土台をしっかり固め、地下、1階と建てていきます。
ことばも同じで、
「ことばが遅い」・・ 「言語訓練」・・「絵カード」と考えがちですが、
言える・言えないの見た目よりも子どもの中の本当のことばの力を育てましょう。」
(「健診とことばの相談」中川信子著より)
学力も同じです。
私も、「スペースわん」の見学や体験に来られた方に、建物の話をします。
「土台がぐらぐらしていたら倒れるよ」と。
「モンテッソーリ」も「らくだ」も、年齢にとらわれず、
この一人ひとりの発達の土台をしっかり積み上げていき、
子どもが一人でできるように促すものだと思います。
土台なしにビルは建たない。
土台がぐらぐらしていてもダメ。
しっかりした土台は、
自分で納得するまでくり返し、自分のペースでじっくり作り上げられるのです。